令和3年度にこども食堂の活動に参加した全参加者及び全ボランティアを対象としたアンケート調査の結果がまとまりましたので公開いたします。
1,参加者へのアンケート結果
【概要】
《アンケート方法》
アンケート実施期間:2022年1月18日~2月末
対象:2021年度に開催したなんらかの活動に参加したこどもとその家庭120軒
方法:Google formを使用し、無記名にてアンケートを依頼した。
《結果概要》
●回答数:65軒 回答率:54.1%
●参加者の属性について
・こども食堂所在地の筒井町内よりの参加者は全体の5%とかなり少なく、町内を含めた市内が全体の70%を占めている。市外(県内)よりの参加も全体の3割に及ぶことがわかった。
・参加期間につき、1年以内が全体の3/4を占めている一方、2年以上は1/4である。また参加回数は累計で 5回参加以下が全体の2/3を占める一方で、10回以上の常連は全体の約3割を占めている。
・活動を知ったきっかけは、HPが最も多く22%であり、次いで友人、知人よりの紹介(15%)、こども食堂関係者よりの紹介(14%)と続いている。一方、行政の広報誌や民間の子育て情報誌をみての参加が20%、保育園~小中学校に掲示されたポスターや配布されたビラが14%と多い。
●本年度の参加について
・参加世帯の約半数がこども食堂に参加している。続いてこども服お下がり交換会(29%)、12月クリスマスパーティー(28%)、プログラミング教室(26%)、社会見学(25%)、ひとり親支援事業(25%)の順に参加率が高いことがわかった。同調査回答者の1/4がひとり親である。
・満足度は、「とても満足」が77%を占め、「満足」を加えると全体の97%と非常に高い満足度を得ている。
特に満足度の高い事業は、12月クリスマスパーティー、数理くらぶ(共に100%)、デイキャンプ(89%)、ひとり親支援事業(87%)、社会見学(81%)、パン作り教室(77%)、お下がり交換会(74%)と続く。
・日常生活における行動変容については、「変化した」、「非常に変化した」の合計で全体の1/3、「少し変化した」を含めると全体の約6割に及ぶことがわかった。
●今後の活動への参加やこども食堂に期待すること
・71%が是非参加したい(させたい)と回答され、参加したいをあわせるとほぼ全員が今後の参加を希望していることがわかった。
・こども食堂に期待することとして最も多かったのが、ダントツで「こどもの非認知能力(コミュニケーション力、意欲、おもいやり等)の向上に役立つ機会」で23%。精神的な支援に関する期待が約6割に達している。一方、経済的な支援については6%と非常に少ない(1/4がひとり親家庭であるにもかかわらず)。
2,ボランティアへのアンケート結果
【概要】
《アンケート方法》
アンケート実施期間:2022年1月27日~2月末
対象:ボランティア登録者226人(令和3年度に不参加だった者も含む)
方法:Google formを使用し、無記名にてアンケートを依頼した。
《結果概要》
●回答数:48人 回答率:21.2%
●参加者の属性について
・こども食堂所在地の筒井町内よりの参加者は全体の8%とかなり少なく、町内を含めた市内が全体の39%、県内が84%を占めている。県外よりの参加も全体の16%に及ぶことがわかった。
・参加期間につき、参加開始より1年以内が全体の60%である一方、2年以上継続は40%を占めている。
・当法人のボランティア活動を知ったきっかけとして、ボランティア情報サイトActivoが最も多く33%であり、次いで法人のHP(31%)、こども食堂関係者よりの紹介(13%)と続いている。インターネットを用いた広報活動が効果的であると考えられる。
●本年度の参加について
・本年度の参加は4~10日が最も多かった。また31日以上参加したボランティアも8%を占めている。
・各事業毎の参加比率(各ボランティアがどのイベントに参加したかの割合、100%の場合は全員が参加したことを示す)は、学習支援(対面、web合計で21%)がもっとも多く、次いでこども食堂への参加が全体の20%となっている。続いて、12月クリスマスパーティー(9%)、こども服お下がり交換会(8%)、こども食堂農園(8%)、パン教室(8%)の順に参加率が高いことがわかった。
・満足度は、「とても満足」が67%を占め、「満足」を加えると全体の90%に及ぶ高い満足度を得ている。
・日常生活における行動変容については、「非常に変化した」が21%、「非常に変化した」と「変化した」の合計で全体の70%に及ぶことがわかった。
●今後の活動への参加やこども食堂に期待すること
・73%が是非参加したいと回答され、参加したいをあわせると94%が今後の参加を希望していることがわかった。
・こども食堂に期待することとして最も多かったのが、「こどもの(心の)居場所」で21%、次いで、「こどもの非認知能力(コミュニケーション力、意欲、おもいやり等)の向上に役立つ機会」で17%に及んでいる。またコミュニケーションも含む精神的な支援に関する期待が全体の92%に達している。一方、経済的な支援を挙げたボランティアはいなかった。